九州大学の Core Facility として

欧米では、共同利用研究施設は「Core Facility」として広く普及しています。

2006年(平成18年)10月に医学研究院は、九州大学の生命科学における「最先端研究の推進」および「若手研究者のボトムアップ」をはかる目的で馬出地区医学研究院基礎研究A棟2階に「九州大学医学研究院 教育・研究支援センター(以下支援センター)」を設立し、Core Facility としてスタートさせました。

支援センターは、これまで各研究室(分野)内に配置され研究室内のメンバーにのみ利用されてきた研究機器(特に高額研究機器)を集中配置し、広く九州大学全学に公開することで、研究のリソースの効率的な共有を可能にしてきました。

支援センターは、開設当時から医学研究院の構成員に限らず、九州大学のすべての部局の構成員に対して平等に公開されています。現実に利用者の50%以上が医学研究院以外の所属となっており、歯学、薬学、農学、理学、工学研究院の構成メンバーに利用されています。平成24年度は、のべ16,000名を超える利用者数がありました。

機器利用の開放だけでなく、支援センター技術職員・テクニカルスタッフの持っている技術・技能を提供して、九州大学生命科学系の大学院生・若手研究者を対象とした実践的な講習会の開催、実験技術指導による基礎的実験技術の普及と向上をはかっています。これにより、確実な実験データを得ること、さらには効率的に研究を遂行することに貢献しています。

以上のような取組みが認められ「九州大学教育研究プログラム研究拠点形成プログラム(P&P)」のCタイプ(教育研究システム改革プログラム支援)に平成21年度〜22年度、平成24年度〜25年度の2回採択され、高い評価を得ています。

また、2012年(平成24年)には、本センターを参考にして「九州大学大学院農学研究院 研究教育支援センター」が設立されました。今後も学内他部局で同様のセンターを構築する際の先行モデルとなることを目指しています。

さらに、2013 年(平成25年)からは「医学研究院ヒト疾患モデル研究センター」の中心の一つとして運営されています。
支援センター利用の成果を含む研究の英文原著論文発表数は123 報(25年度/27報、26年度3月時点/22報)に達しました。また、その中の10報近くがプレスリリースされ、社会への波及効果もあったと考えられます。

今後も支援センターの機器および施設(技術指導・受託を含む)を利用し、成果を発表される場合には支援センターの利用を明記していただくようお願い申し上げます。詳しくは成果が出たときのお願いをご覧ください。



                    




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